1. 考課の面談で上司が部下に「言ってはいけない」こと
もうすぐ賞与の時期が近づき、当社のお客様でも人事考課が行われます。
今日は、私が、上司が部下との面談時に「これだけは言ってはいけない!」と評価者の方に伝えていることについて書きます。
一般的に1年あたりの人事考課の回数は概ね1回~4回で、2~3回が多く、そして、考課に合わせて面談が行われるのですが、当社のお客様の場合、以下のような流れのお客様が多いです。
まず直属の上司が考課を行い、その結果を踏まえて、社長・役員と管理職が1人ずつの考課を最終決定する会議を行います。社員数によって、半日程度で終わる場合もあれば、丸2日行う会社さんもあります。ありがたいことに当社をご利用いただいている社長は、皆さんこちらの会議にすべて出席して頂き、濃密な会議を行わせて頂いております。社長が社員1人ずつについて、現在の状況、前回からの成長点、今後の成長ポイントなどを話し合うのです。社員全員分、1人ずつです。石井も運営として毎回同席するのですが、1日が終わるとどっと疲れます。
さて、こうして会議で最終考課が決定されるのですが、多くはありませんが「直属の上司」の考課が会議で変わることがあります。もちろん、もっとも近くで見ている上司の意見は尊重されるべきですし、大きく会議で修正が入ることは稀です。それでも、経営者の視点や、他の役員・管理職の情報などが入ってくると、考課が会議中に変わることがあります。
そして、プラスの考課に変わることもあれば、マイナスの考課に変わることもあります。プラスの考課に変わる場合は特に問題はありません。今日のテーマになる問題が発生するのはマイナスの考課に変わる場合です。
当然上司は面談で部下に直接、考課の内容を伝えなければなりません。その時に、上司として最も言ってはいけないことを、言ってしまうケースが多くあります。
それは、
「自分はもっと高く考課を付けたんだけど、会議で(人事や社長や取締役に)考課を下げられた」
と伝えることです。
会議の場でも各評価者の方に、これだけは言わないで欲しい、と口を酸っぱくして伝えています。
では、何故この発言がダメなのか?
理由は、この発言は、会社にとって良いことが無いからです。この発言をされた部下は
1.会社に対して不信感を持つようになる
2.上司は逃げているなと、上司に不信感を持つ
のどちらかで、結局上司の保身以外に良いことはありません。
・・・・でも・・・・確かに人にマイナスなことを伝えるのはエネルギィが必要で、つい良いことをいいたくなること、わかります。自分もそうです。
しかし、管理職という役割を担っている以上、そこはグッとこらえて、マイナスなことでも真摯に伝えることは、重要な役割です。
それに・・・・そんなこと言う上司、カッコ悪いですよね。
来月は、複数の会社さんの評価会議に出席させて頂きます。きっと「またか」と思われるでしょうが、それでもしつこくお伝えしようと思います。
