これまで20年採用選考に携わり続けてきて、今も日々ありがたいことに、多くの会社様の選考に携わらせて頂いております。

 

先日、自分も立ち合いさせて頂いた選考の候補者の方から、選考後のフィードバック連絡があり、「候補者様は手ごたえとしては不合格だと思っているけれども、御社への志望度はとても高く、他の職種でも検討して欲しい」というものでした。

 

でも、実はこの候補者の方、選考後のまとめミーティングで、とても高い評価で通過となっている方でした。

 

このフィードバックを受けて、お客様から「選考に何か問題があるのでしょうか・・・・?」と質問を頂きましたが、自分は

 

「御社への志望度は引き続き高いので問題は無いと思いますし、実は通過する人が不合格だと思っているケースって多いんですよ」

 

というお話をさせて頂きました。

 

これ、逆のケースも多いんです。

 

選考後に自信満々で帰っていかれる方ほど、実はお見送りとなることが多くあります。

 

これはなぜ起こるのでしょうか?

 

私がお客様に説明させて頂くのは、候補者の方の「バー設定」についてです。自分の「出来たバー」をどこに設定しているのか。(目標設定の話に近いですね)

 

合格となる候補者の方の一つの要因として、自らの「出来たバー」を高く設定していることが挙げられます。バーを高く設定しているので、簡単には「出来た」とはなりません。上手くできなかった、これが足りなかった、もっとこうすればよかった・・・・・など、傍から見ていると十分できているように見えることも、本人からすれば自分のバーに到達していないので、できていないと受け止めています。

 

面接でも同様で、我々からすると「十分実績も能力もあり、是非入社して欲しい」という結論になっているのに、入社後に話を聞くと

 

「絶対不採用だと思ってました。実績と言っても周囲の力を借りたものですし、面接での伝え方も、もっと工夫して伝えればよかったと思っていて、終わってから「あーーー」ってなってました。」

 

みたいなことがとても多いです。

 

こういう方は、常に満足せず、努力を繰り返していくので、当然仕事人としての力も伸びていきやすいと言えます(その分、自己肯定感が上がりにくい面もあり、そこはバランスですが)。

 

逆に、選考後に自信満々で帰っていかれる方は、「面接で自分の言いたいことを言う」「面接で自分は優秀に見えるようにふるまえた」「十分アピールできた」といった自己満足な部分にバー設定がされており、話が長かったり、難しい言葉をたくさん使ったり、質問とは関係ない話をするなど、面接の目的がズレているように感じるケースが多いです。

 

ただし、そこは面接をする側も大人ですから、「すごいですね」「なるほどー」と上手く相槌を打ちながら、話をさせてくれます。

 

結果、自分の中でのバー設定では手ごたえがあり、「受かった」と思っていても、結果は不採用となるケースもたくさん見てきました。

 

お恥ずかしながら、自分も新卒、転職と何度も選考を受けてきましたが、色気が出て、変に自分を繕って「アピールできた!」とか思っていた選考は大体不合格でした(今思うと恥ずかしいです)。

 

逆に、アピールすることを目指すのではなく、素直に高い貢献することを目指していると、結果はついてくるな、とも実感しています。

 

自分は生まれつきバー設定が高い人間では無いのですが、後天的にバー設定を高くするよう意識しています(訓練)。

 

まとめとして。バー設定を自ら高く設定して、そこに向かって、安易に満足せずに進んでいける人。

 

それ故に、選考では「不合格」と思い込んでしまいがち、という話でした。